「さよならをしたあとのうた」公演終了。

皆様のおかげをもちまして、
4月21日に「さよならをしたあとのうた」の全ステージが終了しました。
総動員281人。

2011年、1月に六本木のHavanaCafeでやったSizwe Banzi is deadが135人。
それから少しずつ動員を伸ばしてまいりまして、
約二年でおよそ倍の人数がHbfの芝居を見てくれたことになります。
本当にありがたいです。

見に来てくださった281名の方々にはあつく御礼申し上げますとともに
見に来れず、きっと心で「うまくいきますように」と祈ってくださっていた方には
「本当にいい芝居でありました、見に来れなかったのが、本当に残念です。くればよかったのに」と申し上げます。
見も祈りもしなかった方々には、今度こそ来いよ、と申し上げますとともに、
皆様のお仕事なるものの、いつか残業なしで終わる日が来るようにお祈り申し上げます。

「さよならをしたあとのうた」は、亡くなった人たちを悼む歌を集めた
新古今和歌集」の「哀傷歌」の巻をすべて扱ったものでありました。
何しろ難しい題材でしたので、今回の稽古は大いに悩みました。
出演者や、急遽集まってくださったスタッフの皆さんには、本当に助かりましたと、この場を借りて御礼申し上げます。

回収されたアンケートをよむにつけ、
この芝居の強さと弱さを実感します。

これから、またHbfは新しい芝居を作っていきます。
その時は、もう少し見やすい席を用意するつもりです。
なので、もう少し多くのお客様に見ていただければと思います。

これからも、Hauptbahnhof(ハウプトバンホフ)をどうぞよろしくお願いいたします。

末尾ではありますが、キャストの名前とその演じた主なキャラクターを紹介します。
あの人誰だろうって、気になった方がいらっしゃったようですので。

斉藤真…片付けを延々している二人のうちの段ボールを持っていた方。ぼっとん便所の話をしました。

曽根浩貴…片づけをしていた二人のうちの後輩。幽霊になって車に乗り込んだりしてもいました。

中里順子…車に乗っていた二人の女性の方。修学旅行の先生だったり、嫌いな人の話をしようとしてやめたり、あの世の甘味処で白玉ぜんざいを売っていたりしました。

中村健…幽霊に出会ってしまった男。法事のシーンで坊主になったりしました。

西山愛…亡くなった過去の恋人のシーツに執着していた女。友達が家に来てお姉ちゃんが死んじゃったと言われておろおろしていた女の子です。

宮山知衣…お姉ちゃんが死んでしまったのに友達の家に行くという女の子。「あ、あそん」。

森一生…被災地をめぐる男。白玉か餅かの議論で一番声の大きい男もしました。

安野敦洋…シーツに執着している女の相手。終盤、病気で亡くなった知り合いの話をしました。

それでは、また。

Hbf. 金田一央紀