こんどは心から尊敬する演出家のベケットを観にいった。


Fragments
@YoungVic theatre
Directed by Peter Brook
Cast:
Kathryn Hunter
Marcello Magni
Khalifa Natou


こんな笑ったベケットは人生初。
ピーターホールのゴドーを見たけれど、そこまで笑えるものじゃなかった。
ピーターブルックがベケットの短編集からいくつかを抜き出してやっていたのだけど、
あんなに生き生きとしたロッカバイは、事件です。

キャスリンハンターの一人出てきて椅子に座って、何始めるかって、
そりゃベケットの芝居なんですけど、
だめだ、言葉にできない。


ほんと、ほんとにいいの。
キャスリンのリアクション、マルチェロの仕草、カリファの堂々とした姿、
どれをとっても、今一番幸せな舞台に自分は出会ってるんだっていう、
そういう感じになりました。


ピーターブルックのいうところの
見えないコネクションだとか、
普遍的な言語だとか、
シンプルなものに宿る美しさとか、
もうそういうの、これでもかって言うくらいに、見せてもらいました。


すごく、すごく良かった。
ほんんんっとに、よかった。


だめだ。
興奮して言葉が出ない。

Flowっていうのがあって、
たとえば、論文書いてたり、仕事してたりする時に、ノるかんじってあるじゃないですか。
あれが観客全体にいきわたって、劇場の空気が全部ノリノリになっちゃってるんです。

すごかった。


芝居の終わったあと、友達とビール飲んでたら、
キャスリンさんとマルチェロさんが出てきて、
お話聞きました。


なんだろうなーあれ。
すっごく幸せでした。
さっきまで舞台の上で楽しませてくれた人と、今目の前で話している現実を受け入れるのに、
ちょっと時間がかかりました。

ほんとによかった。
ホントに良かった。


いや、ホントに良かった。


さっきから良かったしかいってない!!!

Fragments、マジでいいから、行きましょう。
マジでマジで。