生でオーランド・ブルーム見てきた。

In Celebration


@ Duke of York's Theatre

http://www.theambassadors.com/dukeofyorks/

キンダイシュラン<★★☆☆☆>


生でオーランド・ブルームが見れるということで、
友達を誘っていきました。

やっぱり英語の問題もあって、
あんまりにも話についていけなくて、
途中残念なことになってしまったのですが、
それでも元は取れたなと思うくらいの楽しみ方はしてきました。


客は若い女の子ばっかり。
舞台が始まって、一番最初に出てくるのが、オーランド・ブルーム
キャーってなるのかと思ったら、やっぱり芝居の質もあって、
淡々と進んでいきました。
なんというか、どんだけスターでも、
客は芝居のほうを優先しているんだなあという感じです。


ちょっと前にウィケッド(Wicked)を見た時に、
スターが出てきた瞬間の「キャー!」みたいなのは、
まったくありませんでした。
お客の質は高い気がします。
携帯電話のスイッチを切り忘れてたりする人はいるけど。
傍若無人な客はいませんでした。


話の内容はともかく、
今回はオーランド・ブルームを見に行ったのだし、
彼の話をしようと思ったのだけど、
特にこれといった印象もなかったです。
佇まいがとっても寂しい人だなと思いました。
そういう演技なのかな。
他の共演者がとっても派手なのに対して、
オーランドの演技は淡々としています。
舞台と映画の演技の差なのかな。


共演者のPaul Hiltonのほうが断然よかった。
ちょっと臭い演技はあったけど、
切り替えの速さとよく動く体はとってもいい。
あと、Tim Hearly。
彼は今回、オーランドの父親役なんですが、
すっごくいい味を出しています。
演技はまだもうちょっと深みがほしいところだけど、
さすが、ビリー・エリオットでオリビエ賞候補になっただけはある。
酒に弱い、陽気で田舎もんで、
頑固な父親というものをやると、大変に魅力的な俳優さんです。
ビリー・エリオットも今回のも炭鉱の話でもあるし、
やっぱり似てるのかな。

以下余談。

母親を大切にする家族っていうものを考えさせられました。
家族とか、好きな人とか、その人らを大切にするって、
どういうことなんだろう。
子どもが母親にすること、
その子どもが恋人を持って、その恋人にすること、
父親が母親にすること、
夫が妻にすること、
男性が女性にすること。
やることなすことのすべてに、
相手を思いやる気持ちを込めることは、きっとできない。
いろんなところで、めんどくさくなったり、
恥ずかしくなってやめたり、
あまりに大切にしようとしすぎて乱暴になったり。


いつか友人の言っていた、
「卵を大事にしすぎて割っちゃうような人」が
実はとってもいとおしい。


一人にしてと言われて、放っておいたら、スネる。
かまってと言われて、話を聞いてると、うざがる。
でも、そういう人ほどいとおしいし、
とっても人間らしくて僕は好きだ。
付き合いはとっても難しいし、
そういう人ほど面倒臭く感じてしまって、
ぞんざいに扱ってしまうことが多いのだけど、
学ぶことは多いし、
まるで自分を見ているような気分にもなる。
かといって自分のいいように振舞えばわがままだろうから、
相手の機嫌を伺っていないといけない。
相手を見すぎると自分がなくなって、
話すネタに尽きてきて、
「へえ、ああ、そう」を連発することにもなる。


ホントに、むずかしい。
いろんなことを隠しながら、
そうして隠していることを察しながら、
相手が察していることに気づきながら、
人ってやつは大切な関係を築いていくんだろうなあと思います。



ケンカしていた人と、仲直りがしたくなりました。