今日はSTOMP


STOMP

@Vaudeville Theatre


キンダイシュラン<★★★☆☆>


もう、これは芝居じゃないんだけど、
ところどころ小ネタがちりばめられてて、
よかったです。


デッキブラシをゴシゴシやってると、
だんだんリズムに乗ってきて、
いろいろなところからデッキブラシ持った兄ちゃんたちがやってきて、
気づけばドガドガドガ、シュッシュ・ドガッ!みたいな。

ドラム缶叩いたり、
ゴミ箱のフタをシンバルみたいにしたり、
洗濯機のホースを叩いて音を出してみたり。
あの、アメリカのオフィスとかにある、
逆さまになったミネラルウォーターのでっかいペットボトルの
お化けみたいなのを叩いたり。(すごくいい音がする)
スチールのメジャーをジャラジャラ鳴らしたり。


ソロで踊っている人が観客に向けて手を叩くと、
さっそく客も反応。
「おお、叩くのか、やりたいぞやりたいぞ」という客が多くて、
一気に客を巻き込んでのパフォーマンス。


今日は特に前の席に小さい子がいて、ずいぶん気に入ったらしく、
パフォーマンスが終わって静かになって、ちょっと緩んだスキに、
「パン、パン」と手を叩くと、
すかさずダンサーが「じゃあ、ステージに上ってやるかい???」的な仕草。
劇場大爆笑。


すごく幸せな舞台です。


始まったのは1991年。
そのあといろんなところを旅して、
世界各地にその拠点を置いて、今ではSTOMPをやる集団が5つ。
オペラ座の怪人レ・ミゼラブルなどの、
フランチャイズみたいな幅の広げ方だけど、
それだけみんなが見たくなる理由も分かる気がします。
しかも、「俳優よりもデッキブラシでゴシゴシするのが見たい」
という、類まれなエンターテイメントです。
もちろん、ダンサーたちへのリスペクトはありますが。


あんなに毎日が違う舞台もなかなかないでしょう。
客席が冷めてたら、本当につまらないだろうなあと思います。
もともとストリートミュージシャンから始まったとっても小さな舞台が、
今ではこんなに大きなところで、
しかもずっと愛され続けているというのは、
マッキントッシュさんとこのミュージカルとは、
ちょっと違います。


今日見ていたのはアッパーサークルという、
一番上の席で、
途中舞台の上でやっているのが見えなくなりました。
ちょっと舞台奥の高いところでやるので、
プロセニアム・アーチに隠れて見えないんです。
音だけが聞こえてくるんだけど、
まあ、許せました。


僕の周りに座っていたのが、
なにやらスペイン系の学校の修学旅行か何かで、
ずっとスペイン語が飛び交って、
しかもみんなノリノリでした。
その助けもあってか、舞台もちょっと熱くなってました。
マナーは悪かったけど、許せました。


そういうわけで、星は2つ減って、三つ。
もう一回違う日に見に行くと面白いと思います。