マイケル・ナイマンのコンサート行ってきました


The Michael Nyman Band
with signer Marie Angel

50,000 Pairs of Feet Can't Be Wrong(London Premiere)
I Sonetti lussoriosi

@Barbican Hall
£8


キンダイシュラン<★★☆☆☆>


巨匠マイケルナイマン。映画の「ピアノ・レッスン」のサウンドトラックで有名なおじさんです。
見た目はなんだかダニー・デビートの痩せた感じ。
今度はこの人が率いるバンドでもってやるコンサートでした。
10月の終わりごろに一気に予約したコンサートの一つです。
あんまり人がお客さんがいませんでした。ホールの半分くらいが空席でした。寂しかったです。

一つ一つの曲が短くて、終わるたんびにお客さんは拍手をしていたんですが、
どうも終わり方が中途半端な曲が多いなあと思っていたら、
それらはどうも一つの楽曲の1楽章ずつで拍手が起こっていたというのがあとで分かりました。
ええと、昔小学校で習ったのだと、1楽章が終わっても拍手はしちゃいけませんっていうルールが合ったように思うんですが、どうなってるんでしょう。
マイケルナイマンは現代音楽家だからいいのかな。
ジャズのコンサートのように延々続いて、盛り上がって、おわるっていう一通りの流れがあるんなら拍手もできましょうが、
今回の楽曲は、その、楽章のたんびに拍手されちゃうもんだから、全部ぶつ切りになっちゃって、流れも何もなかったです。


そういうのが、ずっと続いていました。
楽曲の最終楽章あたりになるとさすがに盛り上がってくれるので、「ああ、やっぱり古典的な流れがあるんだなあ」と思ったんですが、途中で立って帰ろうかと思ってしまうくらいに、中途半端な終わり方をするんです。
しかも、1楽章が終わるたんびにバイオリンの人たちも「弾いてやったぜっ」ってな具合で弓を弦から放すもんだから、あ、終わりか!ってなってついお客は拍手するんだけども、なんだか、変な感じで次の楽章に入るんです。


曲の雰囲気とかはまあ、いいんですけども、
演奏者の演奏中のコミュニケーションが面白かったです。
バイオリンの一人が隣のチェロと「リズムずれてるっ」って注意しながら無理矢理弾いてました。この人とっても落ち着きがなくて、後ろのホルンの人にもなんか、「後ろからなんかやったでしょ!」みたいなかんじでグルッと振り向いてメンチきってたりしてました。演奏中に。
で、ホルンの人も堂々としてるもんで、ちょっと吹いて、すぐにマウスピースを外して、くるって勢いよくホルンを回してつば抜いたりしてました。あの勢いでホルンが飛んでったりしないだろうかとひやひやしてました。あと、そのツバの行方も気になるところです。
左端の1列目にソプラノサックスの人がいて、後ろのひとは主にピッコロとフルートとバリトンサックスをやる人で、この二人はときどきアルトサックスを共有しているようでした。
バリトンサックスって、ホントすごい音がします。バリバリって音がするので、なんだか笑っちゃいました。


ロイヤル・バレエのオケを見ていても思うんだけど、
管楽器ってむずかしいんだなあ
と思うこのごろです。


あと、このナイマンさんの曲は一つのフレーズをひたすら繰り返していくたんびに何かちょっとアレンジが加わって、グルグルと同じ円を描きながら昇っていく感じを受けたんですが、その、どの曲もそうだったので、ちょっと飽きました。


50000pairs〜っていう曲になると、
ラソンのスチール写真やスロー映像が後ろのスクリーンに映ってて、面白かったです。
やっぱりこの人は映画音楽の人だなあと、ちょっと思いました。


曲を聞くと、何かのシーンに使えるなあと思うようなことが多々ありました。
マイケル・ナイマンの曲を使って芝居を作ったら、いいものできそうだなあと、思った次第です。


も一つ、イタリアのいやらしいソネットを歌にしたっていうのがあったんですけど、
イタリア語だったのと、曲が全然いやらしくなかったので、カッツオカッツオ言われても、全然セクシーじゃなかったです。ちなみにカッツオはイタリア語で、おちんちんです。
たぶん、おちんちん入れたい みたいな歌だったんだと思います。


お客が少なくて、その客のマナーもちょっとよくなかったのと、期待はずれだったのとで、★2つ!
厳しいかなっ