シルビアを見てきた。


Sylvia

@Royal Opera House
Music: Leo Delibes
Choreography: Fredrick Ashton

Dancers:
Sarah Lamb(Sylvia)
Federico Bonelli(Aminta)
Brian Maloney(Eros)
Deidre Chapman(Diana)


月曜日でした。
週末はずっと部屋に引きこもっていたのだけど、
久しぶりに鏡に映った自分を見て、なんだか腑抜けた顔になっているので、
これじゃいかんと思って、今日の一番面白いだろう舞台を見ようと思って、
Timeout紙をペラペラとめくり、ロイヤルバレエのサイトを見たら
ちょうど夜に大好きなサラ・ラムの踊りが見れるっていうんで、いってきました。
Box Officeで話したら、12ポンドで最上階のてっぺんど真ん中が手に入ったので、
今日はいい日だとおもいました。

シルビアは、まあ、なんというか、小道具の扱いってすごく難しいんだなあと思わされた舞台でした。
まず出てきたヒロインのシルビア、角笛を吹いて、それを舞台袖に向けてポーンと投げるんだけど、それがどうも入り方がまずかったらしく、舞台セットにはね返って、コロコロと。
大体の人がそれに気づいて、ちょっとざわつきました。失敗って恐ろしい。
この角笛を一体どう処理するんだろうとずっと見ていたら、たまたまその位置にたった群舞の一人が、シルビアのソロの時に、なにやらこっそりと舞台袖に渡してました。
他の群舞の人たちを見るとそれにあわせて弓を袖に置いたり、兜のようなものを脱いでみたりしていたので、なんとかごまかせたんじゃないかな。


で、弓を持ったシルヴィアがアミンタと一緒に踊っている最中にポロッと矢が落ちたり。
で、もう一回、今度はわざと落とすっていうシーンがあったり。
この矢が落ちるのはそのあといろいろとキーになるんだけど、
にしても、わざと落としているのか、つい落としちゃったのか、この境目を考えると、なんだか難しい演目だなあと思いました。


相変わらずサラ・ラムの、機械のように音楽にぴったりと合わせる踊りは見ていて気持ちよかったです。
相手役のボネッリもなんとかがんばってやった感じがしました。
全体としてちょっと前半の立ち上がりが芳しくなかったのだけど、第三幕のダイアナの神殿で一気に巻き返したように思います。


なにしろ今までにないくらいにロイヤルのオケの金管たちがすっごいがんばってた!
三幕の幕開きで神殿万歳!みたいな踊りが繰り広げられるんだけど、そこで活躍するのがホルンたちで、この連中、毎回バレエを見るたんびに残念だなあと思っていたのだけど、
そして1,2幕もちょっと残念だった感じが残っていたのだけど、
3幕でがんばっていい音を響かせていました。
これに盛り上がったのか、みんなの踊りもキレが良くなっていったように思います。


サラのキレのよさはホントにとんでもなくて、あまりにシャープに動くので、ピョコピョコとピッコロかフルートのなるのに合わせて手をヒョコヒョコと動かすあたり、意外な笑いを誘っていました。


あんまりオススメするようなバレエではないのだけど、なんというか、まあ、普通のロイヤルのバレエっていう感じがしました。こなしてるっていうのかな。

ミスって怖いなあ。こなしてるのが分かるのって、不思議だなあ。


見ている間、ちょっと考えていたのだけど、
初めて見るバレエで、この舞台を見た6歳くらいの小さい子は
「あたし、バレリーナになる!」って思うのかな。
僕だったら、思うんだろうなあ。