Tsunami Requiemを聞いてきた。

Chris Williams Tsunami for chorus, children's choir, brass, organ & percussion
Benjamin Britten Serenade for tenor, horn and strings
Wolfgang Amadeus Mozart Horn Concerto No.3
Chris Williams Songs of the Coromandel Coast for tenor, chorus, children's choir & orchestra


composed by Chris Williams
with English Philharmonia and Chorus
@ Royal Festival Hall


2004年のクリスマスにインド洋沿岸を襲った津波
当時インドのホテルでピアノを弾いていた作曲家が、
あの大災害の前、クリスマスのキャロルを作るように言われていた。
津波のことを聞いて、キャロルどころじゃなくなった彼は、すぐさまレクイエムを作曲する。
3年後、インド東側の海岸の漁村で、彼は災害から立ち上がろうとする力強い女性と子どもたちと出会い、
彼らのすたむきな姿に向けて、もう一つ曲を作りました。
たまたま行ったロイヤルフェスティバルホールで、モーツアルトのホルンのためのコンチェルトをやるというので学生料金でいったのだけど、
メインはこの津波の犠牲者と、遺された人々のための2曲でした。


涙が止まらなかった。
レクイエムって、ホントに鎮魂歌なんだって、思った。
最後まで聞かないといけないのに、レクイエムって聞くとヴェルディの怒りの日とか思い出しちゃって、
どこが鎮魂歌だと思ってたんだけど、
こんなにストレートな鎮魂歌は知らなかった。


メロディはとってもイギリスらしくて、
途中どこかロイドウェバーみたいなフレーズが聞こえてきたりするのだけど、
ちょっとポップなのね。


海岸へ出て洗った髪を乾かしていた少女たちを襲った津波
津波から少年を救った椰子の木と、
波の中、木につかまった少年の目の前を通り過ぎた青いサリーを着た母親の最期の姿
津波のせいで職を失った男たちがアル中になり、女性たちが立ち上がる力強さ

なんともストレートに表す歌詞と、海の荒々しさと穏やかさを同時に表現できる音楽とで
ひさしぶりに音楽を聴いてグッときた。


カーテンコールがとっても温かかったです。