冨士山アネットを見てきた。


冨士山アネットの「Romeo」を見てきた。
川崎アートシアターでやってて。


おもしろかった。

たまたまポストトークがあって、
そこで主催の長谷川さんが司会だか何だかわからないようなので、
ゲストに評論家が来ていた。


(話はずれるけれど、司会というものは別にいて、パフォーマンスやった人とそれを評価する人と、その真ん中にいる人っていう形でポストトークはあるものだと思っていました。そのほうが論点がしっかりするし、好き勝手話せるような気がします)


その評論家のことはよく知らないから、変に悪口言っちゃうといけないと思うけれど、

せっかくいいものを作っているんだから
「態度が大きい」とか
「節操無くほかのカンパニーに出てる」とか
「若いうちはたくさん勉強しろ」とか
言っちゃいけないと思う。
でも、そういうこと言ってまるで大人の世界にガキが来るんじゃねえ的な雰囲気を出してくるのは、
単なる保守的な人で、常に変化し続ける舞台芸術の世界には対応できそうもないような気がする。


実際、長谷川さんはいろんなものをちゃんと見ているんだと僕は思う。
人を評価する前に、作品を評価するべきだと思うんだ。
そして、自分のきちんと作ってきた論点や視線の在り方を通じて、
その作品について話すべきだと思う。


なんていうか、雑談にしちゃいけないんだ、ポストトークっていうものは。




で、
いいなと思ったのは、長谷川さんが言っていたダンスの謎
「何であの時足をあげたんだろう?」
っていう謎。

僕もロンドンにいてバレエを見始めた時そう思ってた。
京都でコンテンポラリーダンスを見たときもぼんやりとだけど、思ってた。

リフトすることで、何か見えてくるものはあるんだろうか?
アラベスクは何の動機があってするんだろうか?



生理的に足を上げたくなるって、何でその時足をあげたくなったんだろう?
しかもなんでそんなに高く上げるの?
っていうダンスへの基本的な疑問を、
長谷川さんも持っていた。

もしかしたらその疑問についてのある程度の解決はできているのかもしれない。
聞けばよかったな、音楽がよかったですとか聞かないで。


ポストトークの質問っていうのは、ほんとに難しくて。
くっだらない質問でもするべきで。
一番最初に質問をする人がそのコーナーの方向性を決めていくと思うんだけど、
僕の後に続いた質問もちゃんとしていたので、よかったなって思いました。



ああいうの、それらしく答えられるのって、いいなあ


おんなじこと、考えてるなって思って、悔しかった。
考えているし、ちゃんと舞台にできているのが、うらやましくて仕方なかった。


友達になりたいなって思ったし。
敵にはしたくないなって思ったし。
でも、同じことやっちゃいけないなって、思った。


僕は冨士山アネットを、応援します。