進研ゼミのテーマ。


「勉強もしなくちゃいけない、部活もやりたい。」
そういう学生像を作り上げたのは、
進研ゼミの月々送られてくる勧誘のマンガなんじゃないか
と、ふと思いました。

別に勉強だけしててもそれが楽しければいいし、
成績悪くたって、部活やってれば、どん底の成績でも卒業できる。
もちろん受験とか絡んでくるし、めったなことは言えないんだけど、
大学生を終えて、大学院へ進んでみて、社会人になっていく友達が増えて、
ふと振り返ってみて、自分の本業ってなんだっけと、思ったんです。


今まで学生しかやってないので、勉強が本業なんだけど、
小学校の学芸会で舞台の上の気持ち良さを知って、
中学で自分でも舞台にいる役者っていうのになれることを知って、
高校で実際に芝居をゼロから作り上げる難しさを知って、
大学で芝居を作り続ける難しさと楽しさを知って、
大学卒業してからやっと、芝居と関わるには学問の道に進んだほうが良いらしいというのを知って、
自分なりにこれからしばらく考え続けるだろうテーマのようなものがとりあえず見つかって、
「あれ、勉強って、芝居をやることなのか??じゃあ、芝居は趣味じゃなかったのか?」
とちょっとごっちゃになってました。


高校のとき、音楽の授業でグループに分かれて何か楽器を演奏して
それをクラスの前で発表するっていうのがあったんだけど、
まったくやる気が出ず、発表の時も本番で笑っちゃうくらいにだめだめでした。
けど、同時期に入っていたジャズ研の演奏会に関しては、
家にベースを持ち帰って練習するくらい普通にやってました。
演劇部だって毎回腹筋やって、発声練習して、
脚本なくてもエチュードして、とにかくからだを鍛えてた。
けど、授業となるとまったくやる気がないまま、
家庭科の授業とか、何やったのかまったく覚えてません。
なんというか、授業における責任感と、部活におけるそれが明らかに違ってました。


こういうのの逆で、
クラスの授業に熱中して部活もしないで
予備校行ったりしてた友達もいたし、
委員会活動でバリバリやって、成績もばっちりやってる、
それこそ進研ゼミのテーマにぴったりの友達もいた。


大学に入ってさらにそこに磨きがかかって、
自分の選んだ学部の勉強のために本を読み、ノートを取り、講義に出席し、
今ではそのまま大学院に入って博士課程にいった友達もいる。
一方僕はそのころ、ひたすら友達関係と芝居関係の両立にもがもがしてました。
大学の授業でまともに出席した授業は、4年生のころのフランス語くらいです。
演劇の勉強は大学じゃできないからってんで、
サークルで自分の見つけたいテーマとぶつかっていたような気がします。
授業よりも、サークルで得たテクニックや技術や人間関係が
そして4年間と卒業後作り続けた結果、6本の脚本とその公演と、
そのほかずっと一緒に支えてくれた友人たちが
今の僕の財産になってます。



先日友達が、「勉強したいけど、就職につながらない」といってましたが、
僕の場合、「勉強しないと、就職できない」っていうことに気づきました。
なんというか、趣味だったものが勉強になったのか、勉強したいものが趣味のほかになかったのか、
とにかく図らずも、本業と趣味の両立をしている状態になってしまいました。


こうなると、一番困るのが、履歴書の趣味の欄に書くことがなくなるっていうことです。
あと、特技ね。
マンホールの写真集めとか言えばいいのかな。。。